ゆめ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 夢の中で何回か同じ場所を訪れることがある。その駅にはテニスコートと歯医者と図書館がある。テニスの試合を応援する声やラリーの音を聞きながら読書をして歯医者の順番待ちをする。 かれこれ2年ぐらい、定期的にその駅は私の…

Loser

久しぶりに話した君はあの頃からすっかり変わってしまっていた 思ったよりずっと、変わっていた そのままで居てって言ったのは変わらないで欲しいって意味だったんだよ 私は苦しい苦しいってもがく君が好きだった 苦しいのは辛いのは自分だけじゃないって安…

介入させるな、他者を

春はあけぼの 春になると鬱が加速する 新しい人間関係に新しい環境、新しいをどんどん取り込んで世界は今日も進んでいく 常に常に新しい何かが自分の中の残り少ない容量を圧迫し自分自身の消耗が激しく恐怖で守りばかり固めて全部全部shutout 新しい にワク…

🦷

全ての歯が抜け落ちた。私は矯正をしているが不具合が生じたため歯医者を受診する必要があった。ここは旅先だし夜遅い時間まで空いている歯医者を探すのは苦労したが緊急ということで特別に許可が降りた。矯正の専門医は居なかったが応急処置ということでの…

自己責任論

いつから、一体いつから私は私じゃなくなったんだろう 何にも縛られたくなくて、とにかく自由になりたかっただけなのに。 定型的な毎日を過ごして、ただ過ごして、そのまま時間だけがどんどん過ぎていって、でもその中に何か一つだけでいいから自分が自分の…

メメント・モリ

これから先、自身の親や日本が衰退していく姿を見ていかなければならない 明るい未来なんてない、死の順番を何年もかけて待ち続ける人生 明日が来る保証なんて無いのに この世で1番醜く綺麗なものはなんだっけ? 君と過ごした今までが私のこれからを見えなく…

ゲート難🐎

あの眠れない夜に飛び出した日から何かが頭に引っかかっていて、何か大切なものを思い出せないような感覚がずっと続いている。まるで記憶の扉に鍵がかかったみたいに。君とあの夜話したことは何だったっけ?君が涙ながらに訴えた感情は何だったっけ?君との…

ワルプルギスの夜

あれから春が過ぎ夏も過ぎようとしている。時間だけが人類にとって唯一平等にそして不当に与えられたものだと思う。僕には自分自身に立ち向かうための覚悟だとか勇気だとか、そういったものが足りなかった。僕はもうこれからもずっとそれから隠れることはで…

日が沈むのは西

白昼夢の中で君の姿が目に浮かぶ。長い髪、白い肌、左右で形の違う耳、右目の涙ぼくろ、薄い唇、香水の匂い。胸の奥が痛む。あぁどうしてこんなに懐かしくて悲しい気持ちになるんだろう?失った過去はもう取り戻せないのに、必要なピースはそこに置き去りに…

アドレナリンで全回復

何回も同じ夢を見て、夜中にうなされ飛び起きる。今日は時計の針が時間を叩く音がやけに大きく感じる。 伝えたいことがあるのに、言いたいことがあるのに。伝えられない、言葉にして声に出せない。いつだって僕は僕自身に負ける。ゆっくりゆっくり自分の内側…

一時中断

「ちょっとコンビニ行ってくるね」そう言って出て行った君が戻ってこなくなってから何日経っただろうか?僕はベッドの上で膝を抱えていて、頭を抱える手がないことに困っている。開けっ放しの窓から風が吹いてカーテンが揺れる。思い出の中でふわりと髪が揺…

20%増量キャンペーン

君を失うのが怖いから、壊れてしまうのが怖いから、ヒビが入らないように外側をそっとなぞるだけ。偽りの優しさは、自己満足でしかないのに。 まただ、また目眩がする。どうしてこんなに寒いんだろう?どうしてこんなに冷たいんだろう?冬はもう終わったのに…

疲れた体にネコパンチ

いつからか、スタバの甘いやつが飲めなくなり いつからか、深夜アニメを追いかけるのをやめ、 いつからだろうか?君との連絡も途絶えた。 昨夜のことも10年後のことも覚えていない。覚えられない。 脱ぎ捨てられた服、机の上に置かれたままの空き缶、散らか…

惰性的メメントモリ

夢を見ていたようだ、長くて悪い夢を。あーあ、また変な時間に目が覚めてしまったな、と僕は思う。まだ残っている悪夢の不快感を拭うべく、台所へ行きコップ一杯の水道水を一気に飲み干す。今ここにある不快感も不安も恐怖も水道水と一緒に胃の中へ送り込ま…

夢 幻 チェンソー

両親によって敷かれたこういう人に育って欲しいなとかこういう風になって欲しいなっていう求められている自分へのレールから毎日少しずつ少しずつ逸れていく。レールに乗っているときの私は私だけど私じゃない。乗っかるのは楽だったがもう楽ではない。内側…

化粧に何よりも必要なものは眉マスカラ

何もかも嫌になってしまった深夜2時、こっそり家の外へ飛び出す。 街ごと寝静まっている。信号機と自分だけが息をしているようで、今のこの瞬間だけでも世界の実権を握っている感覚がして嬉しくなる。道路の真ん中でスキップなんかしちゃったりして、長距離…

きゅうり嫌い克服しました☆

先を行く君の後ろ姿はもう見えない。残された僕はスタート地点から数メートルのところで足掻いている。気づいた時にはもう手遅れで、いつの間にか取り残されて孤独が脳を支配する。 ずっと先を走る君からも僕のことは見えないだろう。もう存在さえ忘れられて…

自己肯定感

全てのものが期限付きの世界。期限の過ぎた食べ物は腐るし花は枯れる。君との関係もいつかは終わる。 薄暗い部屋でコーヒーを飲みながら、カップに映った自分と目が合う。カップの中の私は語りかける。 「お前はどうしたいんだ?」 私は答えられない。まるで…

コーヒーには砂糖

ひとつ年下の彼女は会話をしている時、その目は僕の目ではなく目の奥にある本当の僕をじっと見ている。僕たちはどこからやり直せばいいのだろう?初めて会った日?付き合い始めた日?君がいないこの世界なんて、出勤前にホットコーヒーが飲めない12月の朝の…

飲みかけの缶ビール

眠れない深夜2時、世界は朝に向かってゆっくりと急速に溶け始める。薄汚れた人形は私に話しかける。 「蟹の町へ行かないか」と。 私の本能は危険を察知し、頭の中で警鐘を鳴らす。行ってはいけない、取り返しのつかないことになるぞ、と。まるで床に落として…